「外壁のシーリングは業者に依頼すべき?」
「シーリング工事の費用はどのくらい?」
「業者に依頼するときの注意点はある?」
外壁のシーリング(コーキングとも呼ばれる)が劣化していて、上記のようなお悩みや疑問があって困っていませんか?
シーリング工事を専門業者に依頼すると、きれいに仕上がって劣化しにくいだけでなく、適切な施工でしっかりとした防水性を持たせられるため、外壁の浸水予防を強化できます。
この記事では、外壁のシーリング工事をプロに依頼すべき理由や、費用相場・注意点などをご紹介します!
シーリング工事をプロに依頼すべき4つの理由
シーリング材は、ホームセンターやネットショップなどで購入ができるため、自分でDIYしようと考える人もいるでしょう。
しかし、シーリング工事は専門的な知識や技術を必要とするため、プロの業者へ依頼すべきです。
DIYに慣れている人が補修しても、一時的な応急処置にしかならず、結果的に業者への依頼が必要となります。
プロの業者に依頼すべき理由は、以下の4つです。
- シーリング補修は想像以上に大変なため
- 高所作業は危険を伴うため
- 雨漏りなどのトラブルを避けるため
- 将来的な外壁塗装工事が高額になるのを避けるため
4つの理由について、1つずつ解説します。
理由1:シーリング補修は想像以上に大変なため
一見すると、かんたんな作業に見えるシーリングの補修ですが、実際にやってみると想像以上に大変です。
具体的には、以下のような大変さが挙げられます。
- 必要な道具の準備が大変
- 下準備が大変
- きれいに仕上げるのが大変
- 手間と時間がかかって大変
道具を揃えるのはもちろんですが、シーリング材を劣化部分に上塗りすればいいわけではありません。
マスキングテープで養生したり、プライマー処理という下地材を目地に塗ったりなど、適切な下準備が必要です。
また、下地材を塗る作業もシーリング材の充填作業も、均一の厚みできれいに仕上げなければなりません。
その作業を、必要な箇所すべてに施すため、素人では大変な作業といえるのです。
理由2:高所作業は危険を伴うため
シーリングの劣化が見つかった場合、外壁全面の打ち替えが必要なケースが多いです。
一般的な戸建て住宅の場合、2階建て以上であるお家が多く、2階部分の補修は高所作業となり転落の危険が伴います。
はしごで作業していて転落してしまった事故は少なくありません。
また、素人作業となると、不安定な場所での作業はより失敗しやすいともいえます。
高所作業は足場を組んで安全におこなうべきなので、プロの業者に任せるのが賢明です。
理由3:雨漏りなどのトラブルを避けるため
DIYで補修したシーリングは、専門知識や技術がないままの補修なので、不備がある恐れがあります。
たとえば「洗浄が不十分だった」「十分に乾燥させていなかった」などは、シーリングに不備を生じさせ、本来の役割を果たせません。
不備は施工不良の状態であるため、雨漏りなどによる外壁への浸水トラブルなどをまねき、家の寿命を縮めてしまう危険性があるのです。
外壁にトラブルを生じさせないためにも、プロの業者に依頼するのがおすすめです。
理由4:将来的な外壁塗装工事が高額になるのを避けるため
外壁塗装は、定期的なメンテナンスとして、一般的に10〜15年に1回の塗装工事が必要です。
外壁塗装工事とともにシーリング工事をおこなう際、DIYで補修したコーキングを剥がす作業に手間がかかる場合があり、工事費が高額になる恐れがあります。
また、DIYで補修が不十分であった場合、外壁材にまで劣化が及んでしまっていたら、大規模な工事が必要となるでしょう。
シーリング工事の費用相場|費用に関する疑問も解決
シーリングの費用相場は、2種類ある工法のどちらかによって異なります。
種類 | 工法の概要 | 費用相場(1平方メートルあたり) |
打ち替え工事 | 劣化したシーリングをきれいに取り除き、新しく充填する工法。
シーリングの劣化は、多くの場合で打ち替え工事が必要。 |
900~1,200円 |
打ち増し工事 | 劣化したシーリングの上から、シーリングを足して補修する工法。
シーリング材の劣化具合が軽度の場合にのみ行われる。 |
500~900円 |
上記の費用に加え、高所作業を含む場合には、別途足場代が必要となります。
また、業者によって設定単価が異なり、施工が必要な範囲で金額は大きく変わります。
お家の外壁でシーリング工事をする場合の適正価格を知るためにも、3社以上の業者で合い見積もりするのがおすすめです。
費用に関する疑問1:単価の安い打ち増し工事で依頼はできる?
打ち増し工事の方が、単価相場が安いため、打ち増し工事での施工を望まれるケースは少なくありません。
しかし、劣化したシーリングの補修は、基本的に「打ち替え」での施工となります。
表にあるとおり「打ち増し」の対応が可能な状況は「劣化具合が軽度の場合のみ」に限られており、多くの場合において打ち増し工事では補修が不十分です。
防水性能をしっかりと付与するために、プロの業者が劣化状況を見極めて、どちらの工事が適合かを判断してもらいましょう。
費用に関する疑問2:外壁のコーキング工事は足場なしでもよい?
シーリングの劣化がみつかると、多くの場合で外壁全面のシーリング工事が必要です。
そのため、高所作業を伴う場合が多く、高所のシーリング工事をおこなう際には、安全に考慮して足場を組む必要があります。
たとえば、外壁診断をした結果、シーリング工事の必要な箇所が手の届く範囲のみであった場合には、足場を組む必要はありません。
工事の必要な箇所に応じて、足場が必要と判断された場合は、省くのは難しいでしょう。
また、シーリング工事と外壁塗装を同時に依頼すると、足場代が1回分で済むため、長期的にみて節約になります。
外壁塗装の必要なタイミングと重なるのであれば、同時に依頼するのがおすすめです。
シーリング工事の施工は7つの工程がある
実際のシーリング工事における施工の流れについて、打ち替え工事の内容をご紹介します。
工程 | 内容 | |
1 | 劣化したシーリング材を除去する | カッターナイフなどをつかって、目地からシーリング材をはがす。 |
2 | シーリング材を充填する
目地をきれいにする |
目地にあるゴミやサビをブラシできれいに落とす。 |
3 | マスキングテープで養生(保護)する | シーリング材を充填する際、目地の周囲が汚れやすいため、マスキングテープを貼って保護しておく。 |
4 | バックアップ材を挿入する
またはボンドブレーカーを貼りつける |
シーリング材を目地に充填する際、シーリング材が外壁の隙間に入り込むのを防いだり、3面接着(※)を避けたりするための作業工程。 |
5 | プライマーを塗布する | プライマーはまんべんなくきれいに塗り、しっかりと乾燥させることで、外壁材にシーリング材をしっかりと接着させ、剥離を防ぐ。 |
6 | シーリング材の充填 | コーキングガンを使用し、必要量のシーリング材を的確に充填する。
コーキングガンの扱いは難しく、経験が必要。 |
7 | 表面をならして養生テープをはがす | 充填したシーリング材をヘラで押さえ、圧をかけて密着性を高めるように表面をならす。
余分なシーリング材は取り除き、表面をきれいに仕上げる。 シーリング材が固まる前に養生テープをはがす。 |
(※)3面接着とは、目地の底と両側面にシーリング材が接着している状態。施工箇所によっては、揺れなどによる外壁の伸縮に対応しにくいため、避ける必要がある。
業者に依頼するときの3つの注意点
シーリング工事には、主に以下3つの注意点があります。
- シーリング材の使用期限に注意する
- 工事当日の天候に注意する
- シーリング工事経験者・資格保有者であるか注意する
注意点を押さえ、業者依頼の際に役立ててくださいね。
シーリング材の使用期限に注意する
シーリング材は、用途に応じて多数の種類があるだけでなく、使用期限もあるのが特徴です。
期限切れのシーリング材は、耐久性が不十分になっているため劣化しやすく、注意が必要です。
使用するシーリング材の使用期限がいつまでのものか、施工現場で確認すると安心です。
工事当日の天候に注意する
シーリング工事は、天候に左右されやすく、雨天時や気温の低い日は避けるべきです。
特に以下の天候には注意しましょう。
- 気温が15℃未満の寒さ
- 気温が25℃以上の暑さ
- 湿度80%以上の湿気
- 悪天候の日
シーリング工事に最適な気候は、上記を除いた風のない曇天の日とされています。
業者が効率よく業務をすすめようとして「多少の寒さや小雨、強すぎない風なら決行したい」と考えるケースがあるので、注意が必要です。
避けるべき天候にもかかわらず、無理に工事をおこなうと、シーリング材の性能低下を招く恐れがあります。
季節的に天候に注意が必要である場合は、作業の中止基準について、あらかじめ相談しておくと安心です。
また、工事が終了したあとに天候が悪くなる場合については、コーキングをきちんと乾燥した後であれば問題ありません。
シーリングの補修範囲や、使用するシーリング材の種類によって多少異なりますが、不備のないようしっかりと乾燥させるためには2〜3日以上必要です。
天候の影響を含め、乾燥時間に不安を感じたら、問題ないか確認するとよいでしょう。
シーリング工事経験者・資格保有者であるか注意する
シーリング工事では、施工場所の条件に応じた最適のシーリング材・器具を選択し、ていねいな作業を終始一貫しておこなう必要がある作業です。
資格保有者であるか確認しないまま工事をし、仕上がりが汚くなったケースもあります。
未経験者が適当に工事すると、短期間で劣化や不具合が生じてしまいます。
工事担当者がシーリング工事の経験があるのか、資格者証を確認するなどの注意が必要です。
まとめ
シーリングの打ち替え工事はかんたんではなく、専門知識・技術が必要であるため、自分でDIYせずにプロへ依頼するのが安心です。
プロの業者に依頼すべき4つの理由は以下のとおりです。
- シーリング補修は想像以上に大変なため
- 高所作業は危険を伴うため
- 雨漏りなどのトラブルを避けるため
- 将来的な外壁塗装工事が高額になるのを避けるため
費用は業者によって設定単価が異なり、施工が必要な範囲で金額は大きく変わります。
適正価格を知るためにも、3社以上の業者で合い見積もりするのがおすすめです。
業者に依頼するときの注意点は3つあります。
- シーリング材の使用期限に注意する
- 工事当日の天候に注意する
- シーリング工事経験者・資格保有者であるか注意する
業者依頼の際に役立ててくださいね。
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